【図解で完全理解】トルクレンチの正しい使い方|目盛りの合わせ方・締め付け手順を初心者向けに解説

トルクレンチを使ったタイヤ交換 DIYツール
ぱぱさく

ハイエースとDIYをこよなく愛する40代、1児のお父さん、ぱぱさくです!日々のDIYに悪戦苦闘しながらも、週末を楽しんでいる様子や簡単なDIYの楽しさ、生活のお役立ち情報などをお伝えいたします。同じ境遇のお父さんにDIYのロマンをお届けできますと幸いです☆彡。

ぱぱさくをフォローする

みなさんこんにちは。ぱぱさくです。今回、当サイトではは汎用されていますプリセット型のトルクレンチの目盛りの合わせ方、設定値を中心に使用方法について解説させていただきます。

前回はハイエースおじさんが登場し、安全なタイヤ交換方法について紹介させていただきましたが、その際にトルクレンチを使用しましたよね。詳しくは下記のコンテンツにて。

【初心者必見】車載工具でのハイエースのタイヤ交換方法
車載工具だけで行うハイエースのタイヤ交換方法のポイントを解説させていただきます。初めての方でも安全に作業できる方法ですので緊急時の対応も含め、是非、チェックしてみてください。

トルクレンチの使用にも正しい使い方が有り、コレを使いこなすことで、様々なネジの絞め上げ作業が正確に行えるようになり、大変便利な工具です。

プリセット型のトルクレンチはレンチを稼働させた際に規定のトルクに達すると「カチッ」という音と軽いショックでトルク到達をお知らせするレンチになります。プリセット型は連続作業時や作業中に目盛が読み取れない場合に適しております。

  1. トルクレンチとは?役割と必要性
    1. 正確な締め付けが必要な理由(オーバートルクの危険性)
    2. 車・バイクなど振動が加わる部品での重要性
  2. トルクレンチの種類と選び方
    1. 1. トルクレンチの主な種類
    2. 2. 選び方のポイント
  3. トルクレンチのメーカー
    1. 東日製作所:世界的にシェアの高いトルク機器専門メーカー
    2. TONE株式会社:トルクレンチなどの工具を扱う工具総合メーカー
    3. 京都機械工具(KTC):自動車産業に強みを持つ総合工具メーカー
    4. 藤原産業:大工道具、電動工具の専門商社
  4. トルクレンチの単位
    1. N・m(ニュートンメートル)とは?
    2. kgfからの換算方法(約10倍)
  5. 車のホイールナットのトルク設定値
    1. 普通車・軽自動車・ハイエースの目安値
      1. トルク設定値
    2. 取扱説明書で確認すべきポイント
  6. プリセット型のトルクレンチの特徴
    1. 仕組みとメリット(連続作業に強い)
    2. デメリット(記録が残らない)
    3. 最適なトルク範囲の選び方(最大値の70〜80%)
  7. トルク管理について
    1. ネジの伸び・緩みのメカニズム
    2. 素材による適正トルクの違い
    3. 感覚では正確な締め付けが難しい理由
  8. トルクレンチ本体各部の名称
      1. 各部名称
  9. トルクレンチの差し込み角について
  10. トルクレンチの使い方(図解で解説)
    1. 目盛の合わせ方
      1. 例)150Nの調整方法
    2. トルクレンチの持ち方
      1. グリップの持ち方
    3. トルクレンチの締め方(車のタイヤを例に)
    4. ダブルチェック禁止
    5. 逆回転禁止
  11. 保管時の注意点
    1. トルクの緩め方~設定値は使用範囲の最低値に設定~
    2. 高温多湿、ホコリを避けて保管
  12. トルクレンチ使い方まとめ

トルクレンチとは?役割と必要性

正確な締め付けが必要な理由(オーバートルクの危険性)

トルクレンチは言うまでもなく正確な強さでにボルト締めを行い、オーバートルクを防ぐ目的で使用します。オーバトルクはネジを締め付けすぎて起こる現象ですが、これによりネジ山の変形、素材の欠損等を引き起こし、資材の機能そのものを失うことになります。

ボルトの締めつけに関してはトルクレンチを使わなくても作業自体は可能ですが熟練工でも均等な締めつけはかなり難しいです。正確な締めつけは必要アイテムになります。

車・バイクなど振動が加わる部品での重要性

特に車や、バイクなどの外部から振動や力が加わる部材にはこれらの影響を加味して設計されていますので、精密な組み立てが必要になります。

ぱぱさく
ぱぱさく

このような精度が求められる、ナットの締めつけにはトルクを管理するトルクレンチの使用が必須です。

トルクレンチの種類と選び方

1. トルクレンチの主な種類

ダイヤル式トルクレンチ
ダイヤル式は、ハンドル部分にダイヤルが付いており、設定したトルク値を目視で確認できるタイプです。精密な調整が可能で、細かなトルク管理が求められる作業に適しています。操作も比較的簡単で、設定値の変更も容易です。

クリック式トルクレンチ
クリック式は、設定したトルク値に達すると「カチッ」と音とともに作動し、作業者に通知します。使い勝手が良く、広く普及しているタイプです。適切なトルクを確実にかけたい場合に適しています。

トルクレンチの種類にも、プレート型、デジタル型等がありますがこれらの種類については下記KTCさまのサイトにて紹介しておりますのでご参照ください。

トルクレンチ選び方講座 |トルクレンチの基礎知識 | KTC京都機械工具株式会社
トルク管理で現場の課題を総合的に解決!トルクレンチ選び方講座

2. 選び方のポイント

  • 用途に応じた種類の選択
    精密な作業や頻繁にトルク調整を行う場合はダイヤル式がおすすめです。一方、一般的な整備や作業ではクリック式が便利です。
  • トルク範囲の確認
    作業に必要なトルク範囲を確認し、その範囲内で調整可能なモデルを選びましょう。例えば、自動車整備には100Nm以上の範囲を持つものが適しています。
  • 精度と校正
    信頼性の高いブランドや、定期的な校正が可能なモデルを選ぶことが重要です。精度は一般的に±4%以内が望ましいとされています。
  • 使いやすさと ergonomics
    長時間の作業でも疲れにくいグリップや操作性も考慮しましょう。
  • 予算
    価格は性能やブランドによって異なりますが、長期的に使用することを考え、信頼できる製品を選ぶことをお勧めします。

トルクレンチのメーカー

トルクレンチはメーカーによってラインナップが異なるため、メーカーごとの特徴を紹介しますね。

東日製作所:世界的にシェアの高いトルク機器専門メーカー

トルク機器専門メーカーであり、通称「トーニチ」とも呼ばれえている。国内で初めてトルクレンチを製作した老舗メーカーである。プリセット型でも約20種のラインナップが有り、豊富な製品群が特徴である。下記は参考価格2万円。

TONE株式会社:トルクレンチなどの工具を扱う工具総合メーカー

日本を代表する総合工具メーカーであり、2013年にブランドの強化、「TONE」の世界でのブランド化を目指し、社名を「TONE株式会社」に変更しています。プリセット型のトルクレンチのラインアップが豊富でヘッド形状から商品を選択できるのも特徴です。下記自社サイトより目的のトルク値やヘッド形状から商品を提案してくれます。下記参考価格1万円。https://www.tonetool.co.jp/products/search/torque_wrench.html

京都機械工具(KTC):自動車産業に強みを持つ総合工具メーカー

2016年に「第10回製品安全優良企業表彰経済産業大臣賞」PSアワードを受賞した、信頼性と高品質な製品の提供が認められた総合工具メーカーです。アイテム数も1万点を超えており、ラインナップも豊富なメーカーです。下記プリ設置型は1.9万円。

中でもトルクレンチはあらゆるメンテナンスシーンや製造現場において誰でも自由にトルクが管理できるよう、デジタル表示化によりボルトナットの締めつけ加減をなくした「デジラチェ」が主力商品となっている。下記は3.15万円。

デジラチェの一つである「メモルク」は測定結果を自動記録し、PC管理できるため様々な業務に活用できる。初心者にもオススメのトルクレンチである。下記は参考価格6.2万円。

藤原産業:大工道具、電動工具の専門商社

ホームセンター等でも取り扱いしており、比較的安価な値段設定のためDIYユーザーなど、一般の方にフレンドリーな商社となります。各メーカーのトルクレンチを扱っていますが、独自ブランドのSK-11やE-valueが主力商品で、こちらも初心者にはおすすめです。下記参考価格4000円、1万円。

トルクレンチの単位

N・m(ニュートンメートル)とは?

トルクの単位はN・m(ニュートンメートル)です。従来の単位はkgfでしたが1992年に改正された新計量法により、ISO国際規格のSI単位系として、力の単位にN(ニュートン)が使われるようになりました。

kgfからの換算方法(約10倍)

1kgfは9.8N・mになりますので、約10倍に変換すれば良い計算になります。

車のホイールナットのトルク設定値

普通車・軽自動車・ハイエースの目安値

トルクレンチを使う機会が多い車のホイールナットのトルクの設定値は大凡下記のようになりますが、車種によっても異なりますので、取扱説明書等を確認し、作業しましょう。

トルク設定値

  • 普通車クラス:90~120N・m
  • 軽自動車クラス:80~100N・m
  • ハイエース:100N・m

プリセット型のトルクレンチはボルトやナット用の専用締めつけレンチになり、トルク能力の範囲の中から、目的とするトルク値を予め設定するレンチになります。

取扱説明書で確認すべきポイント

車のホイールナットのトルク設定値は、普通車・軽自動車・ハイエースなどで大きく異なり、一般的な目安は90〜120N・m、80〜100N・m、100N・mです。しかし、実際の適正トルクは車種ごとに細かく定められているため、必ず取扱説明書で確認することが重要です。

正しいトルクで締め付けることで、ネジの損傷や緩みを防ぎ、安全な走行につながります。なお、私のハイエースの場合は取扱説明書の規定では100N・mとなっております。

ハイエースの取説記載のナット締めつけトルク値ハイエースの取説記載のナット締めつけトルク値

プリセット型のトルクレンチの特徴

仕組みとメリット(連続作業に強い)

予め設定したトルク値に達するとカチッとした音と、ショックを与え、トルクに達したことを知らせる機能を備えています。

プリセット型のトルクレンチの利点としては単一トルクでの連続生産性に優れており、トルク値を自由に変更できるため多目的での使用が可能です。

デメリット(記録が残らない)

デメリットとしてはトルク値の測定結果が表示されないため、作業記録が残らないことや締め付けトルクの検査ができないことです。

最適なトルク範囲の選び方(最大値の70〜80%)

ぱぱさく
ぱぱさく

プリセット型のトルクレンチの場合、目的とするトルクがトルク能力の中にあるものを選択する必要があります。目的とするトルクが最大トルクの70~80%付近がトルクを一番正確に捕らえることができるので、目的トルクが最大トルクの70~80%になるトルクレンチを選びましょう。

トルク管理について

ネジの伸び・緩みのメカニズム

ネジは目には見えない範囲ではありますが、締めつけによって伸びたり縮んだりしています。そのためネジを締めすぎると伸びてしまい、締める力が弱くなりますし、ネジそのものを損傷してしまいます。逆に締めつけが弱すぎると周りの振動等によって緩んでしまいます。

また、人間の感覚だけで締め付けるトルクを調整するのは熟練の作業者でも難しく、締めつけ不足によるネジの緩みを防ぎたいという意識から、ネジを規定のトルク値以上に締め付けがちです。

素材による適正トルクの違い

更に、同じ大きさ形状のネジであっても素材が鉄なのか、アルミなのか、ステンレスなのかによって適切なトルク値が変わってくるため、その素材に合わせたトルク管理も必要になっていきます。

感覚では正確な締め付けが難しい理由

このため、ネジを締め付ける際のトルク管理は経験や感覚に頼った管理ではなく、トルクレンチを使った正確な管理が求められます。

トルクレンチ本体各部の名称

各部名称

  • 角ドライブ:ソケットの差込口になります(ソケットの種類により異なり本機は12.7mm)
  • ラチェット切り替えレバー:角ドライブの回転方向を決めます(上から見て右に合わせると緩める、左に合わせると締める方向に動きます)
  • グリップ:締め付け時に握る部分(後述グリップ線に注意)
  • ロックつまみ:トルク目盛の固定、解除に調整します
プリセット型トルクレンチの各部名称

トルクレンチの差し込み角について

トルクレンチの差し込み角は、工具と締結部品を正確に接続するために非常に重要な要素です。一般的に、差し込み角は「ドライブサイズ」とも呼ばれ、例えば 1/4インチ、3/8インチ、1/2インチなどの規格があります。適切な差し込み角を選ぶことで、作業の精度と安全性を確保でき、また工具の寿命を延ばすことにもつながります。使用する締結部品や作業内容に応じて、適切な差し込み角を選択し、正しい取り付けと操作を心掛けることが重要です。

トルクレンチの使い方(図解で解説)

目盛の合わせ方

  1. ハンドルロック解除
  2. 主目盛調整
  3. 副目盛調整
  4. ハンドルロック

プリセット型のトルクレンチには下の写真のように主目盛と副目盛が存在し、このメモリの調整でトルクの設定値をコントロールします。

先ずは、ハンドルのロックを解除します。このロック機構は使用中に設定トルク値が動かないように基本は全てのトルクレンチにありますが、ロックの方法は機種によって異なります。

私のトルクレンチはグリップのロックつまみでロックするタイプでしたのでつまみを緩めて解除します。

トルク値は主目盛+副目盛になりますので、主目盛を合わせ、副目盛をセンターラインに合わせ設定します。

目盛の設定が完了しましたらつまみをロックしてメモリを固定します。

プリセット型トルクレンチの目盛り

例)150Nの調整方法

  1. 主目盛を見ながらグリップを回し、140N・mの目盛線まで目盛基準を近づけます。
  2. 副目盛の0をN・m基線に合わせます。この時点では140N・mです。(主目盛の1目盛は14N・m、副目盛はグリップ1周で28N・mです)
  3. 副目盛を見ながら、右方向に回して副目盛の10にN・m基線を合わせます。
  4. これで主目盛140+副目盛10になりますので150N・mにセットした状態になります。
プリセット型トルクレンチの主目盛り副目盛りの合わせ方

トルクレンチの持ち方

レンチの準備が出来ましたら、早速トルクレンチで締め付けていきます。ここで最初に正しいトルクで締め付けるためにはグリップの持ち方には正しい持ち方があります。

トルクは回転の中心軸から力をかける点(力点)までの距離とかける力の大きさで決まります。回転軸から力点までの距離が変わると正確なトルクが測定できないため、正確な持ち方で作業する必要があります。

先ず、グリップのところをよく見てみましょう~。下の写真にもありますように、グリップには必ず基準線が入っております。この基準線の役割は、ここに力を入れる指を掛けて締め付けることです。

トルクレンチの基準線

プリセット型トルクレンチの基準線

理想の持ち方はこの基準線に指一本を引っ掛けて締め付けるのですが、実際には低いトルクでしかこの方法はできませんので、中指をこの基準線に沿わせてグリップを握り締め、中指を意識しながら力を入れて締め付けることです。

この持ち方により、より正確な締めつけが可能になります。

グリップの持ち方

正しいトルクで締め付けるためにはグリップの持ち方には正しい持ち方がある

中指をこの基準線に沿わせてグリップを握り締め、中指を意識しながら力を入れて締め付ける

トルクレンチの締め方(車のタイヤを例に)

  1. ソケット(12.7mm)を各ドライブにセットする
  2. ラチェット切り替えレバーを右側にセットする
  3. ソケットをボルトの頭部、またはナットに合わせる
  4. トルクレンチを時計回りに回して締め付ける
  5. 「カチッ」と音がして軽いショックが伝わった時点でセットしたトルク値での締め付け完了

タイヤなどのボルトが複数ある場合は、片側から順番に締め付けるのではなく、対角線上になるように締め付けていきましょう。片側から締め付けていきますと誤って浮き出る可能性がありますので、浮き出ないよう均等に締め付けるためにも対角線になるよう締め付けます。

ぱぱさく
ぱぱさく

タイヤなどボルトが複数ある場合は締め付ける順番に注意しましょう!

トルクレンチでのタイヤの締めつける写真トルクレンチでのタイヤの締めつけ

ダブルチェック禁止

ダブルチェックは一度「カチ」と締めつけが終わったあとにもう一度同じトルクで確認のように「カチ」とやる行為です。

これは二度以上トルクをかけることで、本来のトルクとはズレたトルクをかけてしまうことになります。

ぱぱさく
ぱぱさく

締めつけに不安がある場合は、ダブルチェックするのではなくボルトを一度緩めてから再度締め付けましょう。

逆回転禁止

逆回転はプリセット型トルクレンチの内部構造上の問題ですが、緩め側に回してしまうと本体精度を狂わせてしまいますのでやめましょう。

ラチェットの切り替えレバーがついていますので一見して逆回転もできそうですが、精度が落ちます。

ぱぱさく
ぱぱさく

ダブルチェック、逆回転は厳禁はトルクが狂いますのでやめましょう!「カチッカチっ」はダメですよ。

保管時の注意点

トルクの緩め方~設定値は使用範囲の最低値に設定~

内部スプリングに力をかけたまま、プリセット型のトルクレンチを保管した場合測定精度低下の原因になります。内部スプリングの劣化を最小限に抑えるために保管時のトルクの設定値は測定範囲の最低値にセットしましょう。

また、戻し過ぎにも注意です。戻しすぎるとスプリングが外れてしまう可能性もあるため、一番低い値で止めましょう。

高温多湿、ホコリを避けて保管

結露による錆の発生や、ホコリの噛み込みなどが原因となって測定精度が低下する場合がありますので、使用後は保管ケースに入れて高温多湿になる場所を避けて保管しましょう。

トルクレンチ使い方まとめ

今回、トルクレンチの使い方について解説させていただきましたが、使い方自体は簡単ですが精密な工具ですので正しい使い方をしないと正確なトルクでの作業ができません。

使用後の注意点もありますので、丁寧にお使い頂き、本コンテンツが楽しいDIYライフの一助になりますと幸いです。

最後までご試読ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました