本記事では、初心者の方でも簡単に作れるとにかくシンプルなトリマーサークルカット治具の作り方や、その魅力について詳しく解説します。自作治具を活用して、より快適で正確な木工作業を実現しましょう。
みなさんこんにちは。ぱぱさくです。突然ですがみなさん、トリマーはお使いですか?トリマーは木材加工のレベルアップには欠かせない工具ですよね。トリマーで使うビットの選択で、木材加工の幅と仕上がりが格段に向上します。
さて、今回はこんな便利なトリマーを更に、利便性の高い工具に変えてしまうサークルカット、サークルデザイン用ジグの製作をご紹介します。
木材のサークルカットはジグソーでも可能ですが、綺麗な円を描こうとすると至難の業です。ホールソーや自在錐を使用すると綺麗にカットできますが、板の厚みが35mm以上になると自在錐では難しくなります。
また、サークルカットだけではなく、サークルデザイン(円の溝加工)はホールソーや自在錐ではほぼ不可能ですので(頑張ればできますが綺麗にはできません)、トリマーを利用して加工するのが一番きれいに仕上がります。
サークルカットジグは既製品が市販されていますが、お値段も4000~5000円程度しますので出来るだけコストを抑えるためにも自作で調達するのが良いかと思います。自作でしたら端材で十分製作できますので!
では、私が自作した簡単ジグをご紹介しますね。
はじめに:トリマーサークルカット治具の魅力と必要性
木工やDIYを趣味とする方にとって、正確な円形の切断はしばしば難しい作業のひとつです。特に、複数の同じサイズの円を切り抜く場合や、精密な仕上がりを求める場面では、適切な道具が不可欠となります。そこで役立つのが、「トリマーサークルカット治具」です。
この治具を使えば、トリマーを安定させながら正確な円を簡単に切り出すことができ、作業効率の向上や仕上がりの美しさに大きく貢献します。また、自作することでコストを抑えつつ、自分の作業スタイルに合わせたカスタマイズも可能です。
本記事では、初心者の方でも簡単に作れるトリマーサークルカット治具の作り方や、その魅力について詳しく解説します。自作治具を活用して、より快適で正確な木工作業を実現しましょう。
トリマーサークルカット治具の自作に適した設計のポイント
自作のトリマーサークルカット治具を作る際には、いくつかの重要な設計ポイントを押さえることで、使い勝手が良く、正確な切断が可能な道具に仕上げることができます。以下に、そのポイントを解説します。
ただ、下記の事を全て盛り込むと、設計が複雑になりますので、目的に応じて必要なポイントを取り入れるとよいです。
安定性と耐久性:治具は長期間使用するため、しっかりとした素材を選び、接合部分はしっかりと固定できる構造にしましょう。木材や合板、金属プレートなど、丈夫な素材がおすすめです。
調整機能の確保:切りたい円の半径や直径に応じて、角度や位置を調整できる仕組みを設計しましょう。例えば、スライド式のガイドや角度調整機構を取り入れると便利です。
正確な中心点の設定:円の中心点を正確に設定できるように、中心点を示すマークやガイドラインを設けることが重要です。これにより、複数の同じサイズの円を正確に切り出せます。
安全性:作業中に治具が動かないように固定できるクランプやストッパーを設計に取り入れ、安全に作業できる環境を整えましょう。
使いやすさ:初心者でも扱いやすいように、持ち手や操作部分は握りやすく、調整も簡単に行える設計にしましょう。
コンパクトさと収納性:自宅や作業場で邪魔にならないサイズ感を意識し、必要に応じて折りたたみや収納しやすい構造も検討しましょう。
トリマーサークルカット治具の設計
ジグの設計内容は大げさなもんではありませんが、市販品の設計を参考にしました。ジグはトリマーでサークルを描くものですので基本設計は汎用のコンパスと同じで軸を中心に加工部分を設置できる内容に設計できればOKです。
サークルの直径の調整は①軸を動かすタイプと、②トリマーの固定場所を動かすタイプの2種類がありますが私は②を選びました。理由は軸を調整するシステムは製作内容が煩雑になるため、シンプルに済ますのであればトリマーの固定位置をビスで固定して調整する方法が良いです。
ただ、他の諸先輩方が自作しているジグを見ますと軸位置を調整するタイプが多いですね。私は後者で。。。
ジグのイメージ図
上記にジグのイメージ図を記載しておりますが、軸を中心にトリマーを設置し、ジグの空洞部から、トリマービットを出す設計です。軸は8mmφの棒が必要となりますが、今回は8mmφのドリルビットをジグの軸として使用しました。
ジグの設計図
私の手持ちのトリマーはryobiのトリマーになり、トリマーベース部分が約9cmですのでジグの幅も9cmに設計しております。トリマーを移動させる10cm確保しますと半径5cm~15cmまでのサークルの製作が可能です。
あまりジグが大きくなると使いにくいためこれくらいのサイズ感が良いです。
トリマーベース
サークルカット治具の製作
準備するもの
- 電動ドリル(インパクトドライバー)
- ドリルビット
- ジグソー
- 9mmMDF板
- 3×12mm タッピングねじ(トリマー固定用)
ジグの素材は今回は私は端材のMDFを使用しておりますが10~20mm位の板でしたら何でも良いかと思います。
製作手順
これはもうめちゃくちゃ簡単です。基本中の基本作業でOKですよ。今回、MDFでの写真を撮影し忘れましたので、別の写真を掲載させていただきました。
電動ドリルで、ジグソーのブレードを差し込む穴を開けたあとに、この穴からジグソーのブレードを差し込んで図面通りにジグソーでカットすればトリマービット用のホールの製作はOKです!
ジグの加工
後は、軸用の8mmのホールを電動ドリルで加工すれば完成です。完成したジグがこちらです。なんとも単純な板ですよね。ただ、市販品もよくよく見ると、構造はこんなもんです。
トリマーサークル用ジグ
トリマーの取り付け
ジグとトリマーの取り付けは3×12mmのタッピングねじで2箇所を接合します。あまり太いネジですとトリマーベースのホールに入りませんので、このサイズがちょうど良いです。
取り付け位置は描きたい半径の位置にトリマービットが来るように設置します。今回は半径5cmの円を描きたいため、軸から5cm位置に固定しました。といっても、トリマーベースの長さが9cmありますので、結構ギリギリの位置になりますね(笑)
トリマーベースの固定
トリマーサークルカット治具の完成
トリマーベースを固定しましたら、トリマー本体を取り付けて完成です。半径5cmですと軸とトリマーベースがギリギリですよね。このシステムですと半径5cm以上での対応になりそうですね。
トリマー本体の固定
側面と裏側からはこんな感じですね。軸部ぶ8mmφの素材は何でも良いのですが、今回はドリルビットを使用しました。
トリマー本体の固定側面、裏側から
簡単なトリマーサークル治具製作のまとめ
今回は自作できるトリマーサークル用ジグの製作についてご紹介させていただきました。構造は板一枚で単純ですので、製作内容をイメージさえできれば誰でも簡単に低コストで製作することができます。所要時間も1時間程度です。
市販品も良いですが自作品は応用ができますし、愛着も出ますので道具としての価値は高いと思います。サークルジグをお考えのDIYお父さん、是非自作にチェレンジしてみてくださいませ!
今回製作しましたジグの実践は下記コンテンツにて記載しております。
自作トリマーサークルカット治具の実践レビュー|正確な円形カットを簡単に実現する方法
最後までご試読ありがとうございました!!


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