みなさんこんにちは、ぱぱさくです。今回はハイエースおじさんです。ハイエースの基本的なメンテナンスである、バッテリーの充電方法です。特にディーゼル車はバッテリーの充電方法を知り、冬場は定期的に充電した方が良い場合もありますので、本ブログを参考に、ハイエースのバッテリーを長持ちさせていただければと思います。
また、ディーゼル車の寒冷地仕様車はバッテリーが2個搭載されている特殊な仕様ですので、ディーゼル寒冷地仕様車のツインバッテリーの充電方法も詳しく解説します。
なお、ハイエースのバッテリーの交換方法は下記に詳しく記載していますので、交換に関する手順はこちらを参照くださいませ。
はじめに:ディーゼル車特有のバッテリー事情と重要性
ハイエースのようなディーゼル車を所有していると、バッテリーの状態や充電についてしっかり理解しておくことが非常に重要です。特にディーゼルエンジンは、ガソリン車と比べて始動時により多くの電力を必要とします。そのため、バッテリーの性能や管理が車の安定した運転や長寿命につながるのです。
また、ディーゼル車はエンジンの始動や電装品の使用が多いため、バッテリーの充電状態が悪いと、エンジンの始動を妨げたり、車内の電子機器にトラブルを引き起こす可能性もあります。特に寒冷地や長期間車を使わない場合は、バッテリーの劣化や放電リスクが高まるため、定期的な充電と点検が欠かせません。
私の経験上、気温の下がる11月~3月は要注意です。特に近場だけで乗りまわすショートラン使いの場合は、バッテリーが走行により、しっかり充電される前に乗り終わってしまいますので、乗るたびにバッテリーを消費してしまい、バッテリーの寿命が短くなります。

ショートラン使いの方は冬場は定期的な充電をお勧めです。
このブログでは、ディーゼル車の特性に合わせたバッテリーの充電方法や管理のポイントについて詳しく解説していきます。しっかりと理解して、ハイエースのバッテリーを長持ちさせ、快適なドライブを楽しみましょう!
電圧や充電状態のチェックポイント
用意するもの
- デジタルマルチメータ(DCV用)、車載用テスターがあればベター
- 必要に応じて負荷テスター(車用ロードテスター)
私は毎回、テスターを接続するのが面倒なので、電圧計をシガーソケットに接続しています。下記商品参考価格:1400円
灰皿を使わない方は、USBポートの増設用と一体化したモデルを使うのもお勧めです。参考価格:4300円。

私はこのタイプを使っています。専用設計なのでフィット感、デザイン性は抜群。純正に間違える造りです。
測定の基本手順
- エンジン停止後、少なくとも1時間放置してから測定します(余分な cockpit 電圧の蓄積を避けるため)。
- バッテリー端子の端子部を清掃してから、マルチメータの赤をプラス端子、黒をマイナス端子に接続します。
電圧の目安
エンジン休止時(エンジンオフ)
-
- 12.6–12.8V:正常でほぼ完全充電
- 12.4–12.6V:良好、充電余地あり
- 12.2–12.4V:中程度の充電、そろそろ充電を検討
- 12.0–12.2V:低め、早めの充電推奨
- 11.9V以下:要検査・要充電。劣化・放電の疑い

上記計測時は必ずエンジンオフにて確認ください
因みに私のハイエースの電圧計測結果では12.5Vでしたので良好な状態です。

始動時・発電時の確認
- エンジン始動後、アイドリング時の充電電圧はおおよそ13.8–14.4V程度が正常です。これより低い場合は発電系(オルタネータ)に問題の可能性があります。
- 走行中の安定した充電電圧が確保できているかも確認します(車両のメンテナンスマニュアル推奨値を参照)。
負荷時の簡易チェック(可能なら実施)
- 判断のポイント
- 休止時の電圧が低いまま長く改善しない、または始動時に頻繁に沈み込む場合は、バッテリー自体の劣化・内部抵抗の上昇が疑われます。
- 発電系の不具合が疑われる場合は、バッテリー以外の部品(オルタネータ、ダイナモ、配線系)も点検します。
バッテリーの外観や兆候の観察
端子・ケーブル周辺の観察

- 端子の腐食(白色の粉状物、緑青のような変色)がないかチェック。腐食があれば清掃して導通を確保します。上記写真ではマイナス端子周辺で青白い粉が発生し、端子の腐食が確認されています。
- ケーブルの絶縁体がひび割れ・断線していないか、接続部が緩んでいないかを確認します。
バッテリー本体の外観
- ケースの膨張、ひび割れ、液漏れの痕跡がないか観察します。膨張は重大な故障サインです。
- 表示シール(容量・サイズ・製造年月日など)の劣化がないか確認します。
- 充電中に過度な熱を持っていないか、異臭(腐敗臭やガス臭)がしないかもチェックします。
- 固定状態と振動
- バッテリーがしっかり固定され、クランプが緩んでいないか確認します。緩いと振動で内部接触不良を起こす原因になります。
- バッテリーの種類のよってはインジゲーターが付属しているタイプもあるのでインジゲーターで確認するのも良いです。緑色正常、黒色用充電。下記は私のおススメ、アトラス社のバッテリーで、長年愛用しています。参考価格:12500円

使用時の兆候
- エンジンの始動が遅い、ヘッドライトが暗い、電装品の動作が不安定など、電力供給の不安定さを感じる場合はバッテリーの劣化を疑います。
- 異なる臭い(ガス臭)はバッテリーのガス発生サインの可能性があり、近づかない・換気を確保するなど安全対策が必要です。
メンテナンスの有無
- 多くの車用バッテリーは密閉タイプ(メンテナンスフリー)ですが、液量が見えるタイプや点検口がある場合は液量の異常、液面の低下を確認します。
- AGM/エ AGMなどのタイプ表記がある場合は、取り扱い上の注意と推奨充電電圧を再確認します。
安全のひと言
- バッテリー作業時は金属アクセサリの短絡を避け、金属に触れる手袋と保護メガネを着用してください。
- 作業中は喫煙・火気厳禁。充電・点検は十分な換気のある場所で行います。
充電器の種類と特徴
自宅用マルチステージ充電器
- 特徴: 12V系のバッテリーに対応し、Bulk→Absorption→Floatと段階的に充電。温度補償機能や自動停止機能を備える機種が多い。AGM/ゲル/液式のいずれにも対応するモデルが多く、長期の維持充電にも適しています。
- 向き・用途: 自宅で定期的に充電・維持管理を行う場合に最適。
- 私は下記のCellStarの充電器を使っています。8段階自動充電制御 バッテリーの状態を診断しながら、最適な充電をおこないます。 従来のバッテリー充電器と異なり、バッテリーの状態を診断しながら、バッテリー容量に応じた適正な充電をおこなうので、バッテリーを痛めることなく、常に最適なコンディションに保つことができる優れモノです。参考価格:10400円。
車載用充電器(シガーソケット/シート下設置型)
- 特徴: 車内で手軽に充電できるが、出力が低め(通常は2–10A程度)。長時間の急速充電には向かず、緊急時の補助的用途に良い。
- 向き・用途: 外出先での緊急対応、定期的な維持充電の補助として。
- ソーラータイプの商品もあり、電源がない遠隔地での充電も可能ですので、遠出の際はこちらがおススメです。参考価格:3600円
専用スマート充電器(ディープサイクル対応、マルチステージ、温度補償搭載)
- 特徴: 自動判定・自動調整・過充電防止・逆接続保護・デスルファレーション機能など、充電の安全性と効果を高める機能が豊富。AGM/ GEL/液式に加え、一部はリチウム対応モデルもあり。
- 向き・用途: デイリーユースから長期間の車両保管時まで幅広く適用。ハイエースの大容量バッテリーにも安定充電を提供。
- 下記エーモン参考価格:6000円
バッテリータイプ対応の注意点
- バッテリーの種類(AGM/ゲル/液式・リチウムイオンなど)に対応した充電器を選ぶこと。適合しない充電器は内部損傷の原因になります。
- 容量(Ah)と適正充電電流の目安を確認し、過充電を避ける設定ができる機種を選ぶと安心です。
充電電流の目安(目安値)
-
- 容量100Ah程度のバッテリーなら、日常の維持充電は約2–6A、通常充電は10–20A程度が目安。
- 大容量バッテリーや長期充電には、適切な電流と温度補償機能を備えた機種を選ぶと良いです。
ハイエースのバッテリーの場所
ハイエースのバッテリーの場所は基本的には助手席の下のエンジンルーム内にあります。ただ、ディーゼルの寒冷地仕様車はバッテリーを2個搭載しているツインバッテリー車であり、2個目は運転席後方下部にあります。
1個目のバッテリーの場所
助手席のフロアマットをめくると、ロックが2か所ありますのでこれを解除します。

2か所のロックを解除したら、助手席ごとエンジンフードを持ち上げて、サイドにあるフックでエンジンフードを固定すれば、バッテリーが見えます。

エンジンルーム内の右上に見えるのがバッテリーです。

寒冷地仕様車の2個目のバッテリーの場所
寒冷地仕様車の2個目のバッテリーは運転席後方になり、下記の矢印の部分に格納されています(寒冷地仕様車以外やガソリン車はバッテリーは1個だけでこちらには格納されていません)。

カーペーットをめくると、コックが見えるので、このコックを回して蓋を外すと2個目のバッテリーがあります。

バッテリーの充電方法
今回はCellStarのDr. CHARGER DRC-6000を使った充電方法を説明しますが、他の充電器でも基本的な手順は一緒です。
充電前の準備
- バッテリー端子を清掃し、接続が確実な状態にしてから充電を始める。
- 作業場所は換気の良い場所を選び、火気厳禁。手袋・保護眼鏡を着用。
- 充電器はバッテリーのタイプに合わせて設定(AGM/ GEL/液式など)し、電圧設定を誤らない。
接続の手順
充電器の端子の接続
- 充電器の正極(+)をバッテリー正端子に接続 → 負極(−)をアースに接続。
- 取り外す時は逆の順序で外す。配線を引っ張らないように注意。
- ハイエースのバッテリーの配置を下記に示していますが+端子はショートを起こさないよう、赤のカバーで覆われています。その逆の端子がーになります。
- アースは下記図の出っ張り部分になりますので、こちらに充電器の―端子を接続ください。

バッテリーの充電状態チェック
- +端子とー端子を接続したら、充電器の電源を接続ください。バッテリーチェックが開始され、バッテリーの状態がランプで表示されます。
- バッテリーの充電状態は①満充電、②要補充電、③補充電、④要点検の5段階で表示されます。

充電電流の設定
設定するバッテリーの容量を確認します。充電電流と容量の目安は下記のようになります。今回のハイエースの場合は容量90Ahになりますので、充電電流は6Aを設定します。
充電電流 | 対象の目安 | 容量範囲 | 充電時間の目安 |
6A | 小型トラック | 50~90Ah | 7~18時間 |
4A | クルマ | 25~50Ah | 6~12時間 |
2A | バイク | 10~25Ah | 5~12時間 |
0.8A | スクーター | 2.3~10Ah | 3~12時間 |
充電モードの設定
通常の状態ではノーマルモードで充電を開始しますが、気温0度以下の寒冷地ではスノーモード、バッテリーが過放電、劣化している状態ではブーストモードを選択ください。
充電開始
充電電流の設定、モード設定が完了すると充電が開始されます。
本機をバッテリーに接続したまま、受電が完了するまで待ちます。バッテリーの充電量が少ない場合は充電に結構な時間を要します。12時間以上。
充電が完了すると自動的に維持充電モードに移行します。
充電終了
充電終了後は電源コードをコンセントから外し、クリップコードの黒いクリップ(ー端子)をボディーアースから取ります。
クリップコードの赤いコード(+端子)をバッテリーのプラス端子から外します。
- 充電中は異音・異臭・過熱・膨張の兆候に注意。異常があれば直ちに充電を中止して原因を点検。
充電時間と終了後のケア
- バッテリー容量と充電電流の目安から大まかな充電時間を見積る(例:100Ahで5–10A充電なら約10–20時間程度)。
- 充電完了後は端子を再点検して清掃し、次回使用時に安定して始動できるか確認。
- 長期保管時には定期的な維持充電を行い、放電深度を避ける。
安全上のポイント
- エンジン停止時に充電を行うのが基本。エンジン始動中の充電は避ける。車両の electrical load が大きい場合は別途対策を検討。
- ショートや逆接を避け、充電器のケーブル・クランプが他の金属部品に接触しないよう管理。
寒冷地仕様のバッテリー2個搭載の充電方法は??
寒冷地仕様車のバッテリー2個搭載車でも充電方法は基本は同じです。2個のバッテリーが並列で接続されているので片方のバッテリーを充電すれば、もう片方にも同じように充電されます。
ただ、注意点としては2個のバッテリーそれぞれの元々の充電量に違いがあると、仕上がりの充電レベルも変わってきます。このためバッテリーをそれぞれ1個づつ、充電するのがおススメです(ディーラーに問い合わせた際もそのようにアドバイスされました)。
私の場合はバッテリーを車体から外さずに、並列で繋いだまま、助手席側のバッテリーと、運転席側のバッテリーをそれぞれ充電していますよ。下記は運転席側のバッテリーの充電になります。

冬季や長期使用しない場合の管理
冬季の基本方針
- 寒冷地では放電が進みやすく、充電効率も落ちます。温度補償機能のある充電器を使い、定期的に充電を行うのが基本です。
- 週に1回~月に1回程度、軽めの充電を行い SOC を維持することを推奨します。
長期使用しない場合の保存方法
-
- 車両からバッテリーを取り外すか、少なくとも負荷端子(−端子)を外して放電を抑制します。
- 保管場所は涼しく乾燥した場所を選び、直射日光を避ける。極端な温度を避ける。
- SOCを約40–60%程度に保つ状態で保管すると、硫酸鉛の結晶化を抑えられ長寿命に寄与します(環境温度により若干前後します)。
- 充電器を使う場合は「メンテナンスモード(浮動充電)」に設定し、月に1回程度軽い充電を行うと良いです。
期間が長い場合の追加ポイント
- 3〜6か月に1回程度、短時間の充電と状態確認を実施。
- AGMやリチウム系の特殊バッテリーの場合は、メーカー推奨の保管条件に従うこと。
- 新品へ交換の目安年数を超えそうな場合は、長期保管前に実際の容量を点検して判断する。
Diesel車特有の理由
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- 冬場の始動回数が増えると、グロー条件下での高負荷放電が発生。これが長期保管時にも不安要因となるため、保管時のSOC管理と定期充電が特に重要です。
- ディーゼル車はエンジン停止時も電装品がある程度動作するため、 parasitic drain の影響を受けやすい点に留意。
バッテリーを長持ちさせるためのメンテナンスポイント
- 定期点検を習慣に
- 3〜6か月ごとに容量・電圧・内部抵抗をチェック。劣化サインを早期に把握します。
- 端子と配線のケア
- 端子の腐食を清掃し、端子・ケーブルの緩みを点検。接続不良は放電を促進します。
- 適切な充電運用
- マルチステージ充電器を使用し、温度補償機能と過充電防止設定を活用。充電後は長時間放置せず適切に停止。
- 深放電を避ける
- 長期使用しない場合はSOCを50–80%に保つ。急な放電を防ぎ、極端な放電を避けます。
- 温度管理
- 高温は劣化を早め、低温は始動性を落とします。温度補償機能のある充電器を使い、直射日光を避けた場所で保管・作業。
- 状態のモニタリング
- 起動性の低下やヘッドライトの暗さ、電装品の不安定感を日常的に観察。異常があれば点検・交換を検討。
- 交換時期の目安
- 容量低下・内部抵抗上昇・頻繁な始動トラブルが顕著になったら交換。使用環境にもよるが、8年以上の使用は要注意。
- 長期保管時の管理
- SOCを適正に保ち、保管場所は涼しく乾燥。月1回程度の軽充電で維持します。
- トラブル時の基本対応
- 端子清掃 → 充電 → 負荷テスト → 専門家へ相談の順で対応。安全対策を最優先に。
ハイエースのディーゼル車バッテリーの充電方法まとめ
今回はハイエースの基本メンテナンスである、バッテリーの充電方法を解説いたしました。ディーゼル車は冬期のエンジン始動時のバッテリー消耗が激しいため、バッテリーを長持ちさせるためには、週1回~月1回程度の定期的な充電が必要なので、本コンテンツを参照に定期的な充電を実施いただけますと幸いです。
また、ディーゼルの寒冷地仕様車ではバッテリーが2個搭載されており、ハッキリとした正確な充電方法についても本コンテンツを参照いただき、皆様のハイエースライフの一助になりますと幸いです☆彡
充電による回復ができない場合は??
長期間の放電など、バッテリーの状態によっては充電によって十分にバッテリー機能が回復しないこともあります。使用年数にもよりますは購入から2年以上経過している場合は新品に交換することをお勧めいたします。
交換手順は下記に詳しく解説していますのでこちらをご参照くださいませ。
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