皆さんこんにちは、ぱぱさくです。今回はDIYおじさんです。木材の基本的な加工技術であるワトコオイルを使った、塗り方を紹介します。
ワトコオイルは世界的に人気のあるアメリカの油性塗料で、オイル塗装の一作業を加えることで、木材の表情を大きく変えることができ、私の最も好きな塗料です。

このひと手間で木材の印象が一気に引き締まります!
今回はこのワトコイルを使って、おままごとキッチンをモデルに塗り方を際しく紹介しますので、ワトコイルを使ってみたいDIYおとうさんは是非ご参照ください。
また、おままごととキッチンの設計方法は下記に紹介しておりますので、おままごとキッチンを自作される方はこちらもご参照くださいませ。
はじめに:ワトコオイルとは何か?
ワトコオイル(Watco Oil)は、アメリカのブランドで、木材の保護と仕上げに使用されるオイル系の塗料です。主に木材の表面に浸透、木木材本来の木目を残し、自然な風合いを保ちながら、耐水性や耐久性を向上させる効果があります。木材の色味を引き立て、しっとりとした仕上がりになるのが特徴です。
用途としては、家具、床材、木製の小物やアウトドア用品などに広く使われています。塗布後は乾燥が早く、手軽に木材の保護と美観を両立できるため、DIYやプロの現場でも人気で、私も大好きな塗料の一つです。
ワトコイルで塗装するとどんな色になる??色見本は?
ワトコオイルは、木材の自然な美しさを引き立てるために使用されるオイル仕上げです。色のバリエーションは、主に以下のような種類があります。
色の種類
色見本
ワトコオイルは塗装する木材によっても色味が変わりますので、SFPとオーク材に塗った場合の色見本を下記に紹介しますね。
SFP(ホワイトウッドに塗装した場合)

北三株式会社のホームページより引用
オーク材に塗装した場合

北三株式会社のホームページより引用
また、ワトコオイルは塗布後に時間とともに色味が変化することもあります。特に、木材の種類や塗布の厚さ、乾燥時間によって仕上がりが異なるため、事前に目立たない部分で試し塗りを行うことをおすすめします。

色の濃さは重ね塗りによって調整できますので、お好みの濃さになるまで、重ね塗りを行ってみましょう。私は2~3回重ね塗りすることが多いです。
好みの色は自分で作る
ワトコイルの色は上記の通り全部で7色の展開で、違う色同士を混ぜて、オリジナルの色味を作り出すことができます。小さいころに使った絵具と同じですね~。
混ぜ方は下記のように2種類ありますので、何れも試してみでご自身の好みに合った方を選ぶとよいかと思います。
混ぜ方①~最初からオイル同士を混ぜる~
オイルを液体の状態で混ぜ合わせ、好みの色調を確認してから塗装する方法です。液体の状態と、塗った時の色味は異なりますので、必ず、試し塗りしてから配合比を決めましょう。
混ぜ方②~重ね塗りで混ぜる~
もう一つの色の混ぜ方は、一回目と二回目で使う色を変えて、色の重なりによって複雑な色をつくることもできます。先に塗った色の方が木に染み込みやすいため、強く出したい色を先に塗るのが良いです。
ワトコオイルの塗装に必要な道具と材料
【必要な道具】

ブラシ:塗布用の平筆やラウンドブラシ。塗りやすさや仕上がりの好みに応じて選びます。参考価格:1650円
布(布巾やウエス):余分なオイルを拭き取ったり、仕上げに拭き仕上げを行うために使用します。参考価格:900円
サンドペーパー:塗装前の下地処理や塗装後の表面を滑らかに整えるために使用します。一般的には#180〜#220の粗さがおすすめです。参考価格:760円
マスキングテープ:塗りたくない部分を保護するために使用します。参考価格:485円
容器(缶や皿):ワトコオイルを適量入れて使用します。参考価格390円
【必要な材料】
ワトコオイル:木材の保護と美しい仕上がりを得るための塗料。
【その他のおすすめアイテム】
- 手袋:手を汚さないために着用すると良いです。
- 換気扇やマスク:作業中の換気と安全のために
塗る下準備
ワトコオイル塗る前の表面の清掃と乾燥、研磨のポイント
- 表面の清掃
塗る前には、木材表面のほこり、汚れ、油分を丁寧に取り除くことが重要です。乾いた布やブラシを使って、表面の埃やゴミをしっかりと拭き取ります。必要に応じて、少量の中性洗剤を含ませた湿った布で拭き、その後完全に乾燥させてください。 - 乾燥の徹底
清掃後は、木材表面が完全に乾燥していることを確認します。湿気や水分が残っていると、塗料の密着性や仕上がりに影響します。特に湿度の高い環境では、十分な時間をかけて乾燥させることが望ましいです。 - 研磨のポイント
研磨は、木材の表面を滑らかにし、塗料の密着性を高めるために欠かせません。
- 使用するサンドペーパーの選択:最初は粗め(#120〜#180)のサンドペーパーで表面の凸凹を整え、その後、細目(#220〜#320)で仕上げ研磨を行います。
- 研磨の方法:一定方向に均一に力を加えながら研磨し、表面を均一に整えます。角やエッジは丁寧に仕上げてください。オービルサンダーを使うと、綺麗に早く研磨できます。
- 研磨後の清掃:研磨後は、木屑や粉塵をエアダスターや乾いた布でしっかりと除去し、表面を清潔に保ちます。

これらのポイントを押さえることで、ワトコオイルの仕上がりが、格段に変わります。私は下記のBLACK & DECKERのオービルサンダーを使っていますが、集塵袋も付いており、オービル強度も調整できますので便利なサンダーです。
ワトコオイルの塗り方
今回は私の趣味のおままごとキッチンのパーツへのミディアムウォールナットの塗り方を解説いたします。
塗り方
- 塗布
- 柔らかい布や塗布用の刷毛、スポンジを使って、オイルを薄く均一に塗ります。
- 木目に沿って丁寧に塗ると仕上がりがきれいです。

- 浸透と乾燥
- 塗布後、数分間放置し、オイルが木材に浸透するのを待ちます。
- 余分なオイルは乾いた布で拭き取ります。

- 乾燥
- 1時間ほど乾燥させます。
- 1回目塗装完成
1回目の塗装が完了すると、うっすらと色味がついているのがわかりますよね。薄い色味が好みでしたらこの状態でもよいですが、3~4回繰り返し塗装することで、よりしっかりとした色になります。

- 2回目の塗布
- 1回目の塗布量の3分の1から4分の1程度の量で、薄くオイルを塗布します。

- ウェット研磨
- オイルが乾く前に、400番前後の耐水ペーパーで木目に沿うように研磨(ウェット研磨)します。このウェット研磨では、木の粉とオイルが混ざり合うことで、表面の凹凸が埋められて、より滑らかに仕上げることができます。

- 浸透
- 研磨後、表面に残ったオイルをしっかりと拭き取ります。
- 乾燥時間
- 一般的に、1回の塗布後は少なくとも24時間以上乾燥させます。気温や湿度によって乾燥時間は変動します。
- 完成
今回は、おままごとキッチンのパーツを塗りましたが、3回塗るすることでメディアムウォールナットの色がしっかりと付けることができました。

【塗り重ねのタイミングと回数】
- 最初の1~2回は薄く均一に塗り、乾燥させます。
- 乾燥後、表面が乾燥していることを確認し、必要に応じて追加の塗り重ねを行います。
- 通常、3~4回程度の塗り重ねが推奨されます。仕上げの質感や耐久性を高めるためです。
【塗布のコツと注意点】
- 薄く塗ること:厚塗りは乾きにくく、ムラやべたつきの原因となります。
- 均一に塗る:木目に沿って丁寧に塗布することで均一な仕上がりになります。
ワトコオイルの塗り方よくあるトラブルと対処法
1. ムラができる場合の原因と対処法原因:
ムラは、塗布時の塗りムラや乾燥時間の不均一、表面の状態の違いなどによって発生します。特に、表面が粗い場合や塗料の量が多すぎるとムラになりやすいです。
対処法:
- 均一な塗布を心がける:薄く均一に塗ることが重要です。塗料を多くつけすぎないように注意しましょう。
- 適切な乾燥時間を確保:塗料が十分に乾くまで待ち、次の工程に進むこと。
- 表面の準備:塗布前に表面をきれいに掃除し、乾燥させておく。
- 仕上げの研磨:乾燥後、軽くサンドペーパー(#320〜#400)で研磨し、平滑に整えるとムラが目立ちにくくなります。
2. 塗り残しの解消と予防策原因:
塗り残しは、塗料の塗り方が不均一だったり、表面が乾燥していたり、塗料の量が不足している場合に起こります。
対処法:
- 再塗布:乾燥後、塗り残し部分に再度薄く塗り重ねる。
- 塗料の量を調整:必要に応じて塗料を追加し、均一に塗る。
- 塗り方の工夫:刷毛や布を使って、丁寧に塗り広げる。
メンテナンスと長持ちさせるコツ:定期的な手入れ方法と再塗装のタイミング
建物や家具、外壁などの長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスと適切な手入れが欠かせません。特に塗装部分は、外的要因や経年劣化により傷みやすいため、適切なタイミングでの再塗装が重要です。
定期的な手入れのポイント
- 清掃:ほこりや汚れを定期的にブラシや水洗いで除去し、表面の劣化を防ぎます。
- 点検:ひび割れや剥がれ、色あせなどの兆候を定期的に確認します。特に雨戸や外壁の角部分は注意深く点検しましょう。
- 補修:小さな傷やひび割れは早めに補修し、劣化を進行させないようにします。
再塗装のタイミング
再塗装の適切なタイミングは、以下のような兆候が現れたときです。
- 塗膜の剥がれや浮きが見られる場合
- 色あせや褪せが目立つ場合
- 小さなひび割れやチョーキング現象(粉状の塗料の剥がれ)が発生している場合
- 雨水や風によるダメージが進行していると感じる場合
一般的には、外壁や木部の塗装は10年を目安に再塗装を検討すると良いでしょう。ただし、気候や使用状況によって異なるため、定期的な点検を行いましょう。
ワトコオイルの塗り方についてのまとめ
今回は木材塗装の基本であるワトコオイルの塗装について解説いたしました。ワトコオイルの塗装方法は難しくはありませんが、正しい知識を持って作業しないとムラが出たりしますので、本コンテンツを参照に、お手持ちの木材や家具をより付加価値の高いものに仕上げていただけますと幸いです。
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